
SAP初心者「SAPが使いにくいと感じる、しばらくSAPを使って仕事をしたけど慣れない。このままSAPを使い続けて、いつかSAPを使いこなせるようになるのか心配。SAP経験者のクチコミを見て、自分はSAPをやめるべきなのか続けるべきなのか判断したい。」
この疑問に答えていきます。
- 1. SAPが使いにくというクチコミまとめ
- 2. SAPが使いにくい理由
- 3. SAPを使い続けるメリット、デメリット
- 4. SAPを続けた方がいい人、SAPをやめた方がいい人
本記事の信頼性
この記事を書いている人(=SAPFI)は
- 外資系コンサルティングファームで、SAPコンサルタント歴2年
- 外資系コンサルティングファームで、SAPエンジニア歴2年
- 経験プロジェクト数5つ
- 転職経験2回
この記事の目次は以下の通りです。
1. SAPが使いにくいクチコミ
SAPが使いにくいというクチコミに限定し、独自の調査ルートで収集した20代、30代のクチコミは以下です。
1-1. SAPが使いにくいクチコミ(20代)
SAPが使いにくいと感じる20代のクチコミは以下の通りです。
20代
SAPオペレーション2年目
女性
SAPは使いにくい上に、うっかり間違った操作をしてデータを消してしまうことやバグを引き起こす可能性があるので怖い。
20代
SAPコンサルタント2年目
男性
SAPは使いにくいので自分の仕事として突き詰めていきたくない。SAPをやるためにコンサルタントになったのではないので私はSAP関連の仕事は断っている。
20代
SAPオペレーション4年目
女性
SAPが使いにくいのは最初だけで、同じ作業を繰り返し実施すれば操作は早くなるし、訓練次第だと思う。
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1-2. SAPが使いにくいクチコミ(30代)
SAPが使いにくいと感じる30代のクチコミは以下の通りです。
30代
SAPエンジニア6年目
男性
SAPは使いにくいうえに、既存のシステムを壊してつまらなくしてしまう。
30代
SAPオペレーション担当5年目
男性
SAPが使いにくいのは最初だけで、絶対できると思って繰り返し訓練すれば使えるようになる。
30代
SAPコンサルタント10年目
女性
SAPの使いづらさはだれもが認識しているが、雇用の為に続けざるを得ない。
1-3. SAPが使いにくいクチコミまとめ
- 派遣の方をはじめとするオペレーションユーザーはSAPが使いにくいのは最初3年だけで、3年以降は慣れるといった意見が多いです。しかし、無理しているようにも見えました。
- SAPコンサルタント、SAPエンジニアは年次が若い人は諦め離れていき、年次が高い人はのっぴきならない理由から割り切って仕事しているように感じられます。
なぜ、SAPが使いにくいというクチコミが出てしまうのでしょうか。
元SAPコンサルタント・SAPエンジニアで、中立の立場にある現役フリーランスが、クチコミ情報を元に以下を整理しました。
- SAPが使いにくい理由
- SAPが使いにくいと思いつつもSAPを使い続けるメリット・デメリット
- SAPが使いにくいと思いつつもSAPを使い続けた方がいい人・SAPを辞めた方がいい人
2. SAPが使いにくい4つの理由
- SAPが使いにくい理由① 機能の数がおおくて操作方法がユニーク
- SAPが使いにくい理由② 自分で練習できる環境がない
- SAPが使いにくい理由③ 業界知識が必要
- SAPが使いにくい理由④ アドオン機能が多い
以下、それぞれ解説していきます。
2-1. SAPが使いにくい理由①: 機能の数がおおくて操作方法がユニーク
なぜなら、画面と項目と処理ボタンの数がおおいと、それらすべての意味を把握することはむずかしいからです。
具体的には、品目マスタを登録するトランザクションコード: MM01では10を超える画面と100を超える項目がありますし、品目タイプによって設定画面と項目の数が変動するので、複雑さを極めています。
品目マスタ登録画面。タブの数だけ画面が存在し、画面の数は設定により増減するため非常に複雑。
SAPが使いにくい理由としてユニークな操作方法もあげられます。
なぜなら、通常のソフトウェアで利用するショートカットコマンドと異なるものが多く、多くを新たに覚え直す必要があるからです。
具体例は無数にありますが一つ例を挙げると、SAPの画面上のデータをコピーペーストするためにドラッグ選択してCtrl + Cを押してもコピーできませんが、Ctrl+Yを押してデータをドラッグして選択した後に、Ctrl + Cを押せばコピーできる、などがあります。
SAP画面上のデータをコピーしている様子。Ctrl + Yを押して選択すると黒塗りになる、独特な操作性。
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2-2. SAPが使いにくい理由②: 自分で練習できる環境がない
なぜなら、プロジェクトで用意されているSAPの実機環境では自分の練習用のコンフィグを設定したりプログラムを実装することは基本的に禁止されているからです。
具体的には、コンフィグ設定をすると本番用のプログラムに影響を及ぼす可能性があるので自分の練習は禁止されたりします。
SAPが使いにくい理由として、以下のような背景から、自分で調べることが困難と言うこともあげられます。
- グーグル検索しても情報がほとんど出ない
- 操作マニュアルや教材が高額で若手社員には手が出ない
2-3. SAPが使いにくい理由③: 業界知識が必要
なぜなら、SAPを用いる企業・業界によって、操作方法は大きく変わるからです。
具体的には、SAPを導入している企業が資源を扱っているのか、化学製品を扱っているのかなどによって、購買プロセスや販売プロセスは大きく異なります。
2-4. SAPが使いにくい理由④: アドオン機能が多い
なぜなら、日本の大手企業は自社独自の業務フローを持っていることがほとんどなので、アドオン機能の数が膨大になるからです。
アドオン機能が多いと、標準のSAPの操作方法とは大きく異なる作業が必要となり、SAPが使いにくくなります。
具体的には、ある産業のお客様のSAPシステムは800を超えるアドオン機能を開発しており、システム稼働後もバグの嵐だったので、運用保守の担当者はバグ対応で家に帰ることも出来ない日々を数年間続けていました。。。
3. SAPが使いにくいと思いつつもSAPを使い続けるメリット・デメリット
SAPが使いにくいとは認識していても、SAPを使い続けることによるメリットとデメリットはそれぞれ以下の通りです。
3-1. SAPが使いにくいと思いつつも使い続けるメリット
- SAPのスキルは積みあがる
- 独自の操作感に慣れれば早く操作できる
- SAP関連の調査方法が身に付く
- どのプロジェクトでも必要となる作業は覚え、正確になる(移送など)
- 業界に関しての専門知識が身に付く
メリットとして挙げた理由は、SAPを使う特定の業界に限定すれば希少価値の高い人材になれるからです。
具体的には、繊維業界のSAPの販売管理に関連するプロジェクトに長く在籍していたSAPコンサルタントであれば、繊維業界のプロジェクトがある限り仕事は途切れません。
3-2. SAPが使いにくいと思いつつも使い続けるデメリット
- SAPのスキルの使いまわしがきかないので、SAP以外の仕事が基本的に回ってこなくなる
- 大きなシステムの一部の業務のみを取り扱うので、歯車になっている感覚が消えない & 組織依存体質になる。
デメリットとして挙げた理由は、SAP依存 かつ 組織依存の仕事しかできなくなり、クビになったときの選択肢が無いからです。
具体的には、繊維業界のSAPの販売管理に関連するプロジェクトにのみ在籍していたSAPコンサルタントは繊維業界の仕事が無くなった瞬間、使いまわしのきくスキルがないので仕事に困ります。
4. SAPが使いにくいと思いつつもSAPを使い続けた方がいい人・SAPを辞めた方がいい人
SAPが使いにくいと思いつつもSAPを使い続けた方がいい人・SAPを辞めた方がいい人の特徴は以下の通りです。
4-1. SAPが使いにくいと思いつつもSAPを使い続けた方がいい人
- 自分のSAP環境を持っていて、SAPのセットアップが出来て、SAPの設定・開発の練習が出来る人
- プロジェクト体制での仕事が好きで、職場の人間関係が良好な人
なぜなら、上記の特徴を持つ人はSAPを使いにくいと言いつつも10年以上SAPを続けている人が多いからです。
具体的には、マネージャーより上の管理職になる人もいます。
4-2. SAPが使いにくいと思い、SAPを辞めた方がいい人
- SAPへの抵抗が強い人
- 他のIT分野で専門性がすでにある人
なぜなら、SAPを使いにくいと感じている かつ SAPを続ける動機が弱いのであれば(たまたまお客さんが導入していたから、指示を受けたからなど)、自分が得意なIT分野でスキルを積み上げる方が有意義だからです。
具体的には、大学時代から力を入れていた統計分析やRPAプログラムを開発するモチベーションの方が高い場合などには、SAPを使いにくいまま使い続けずに自分の得意分野に移ることが賢明です。
SAPを使わない仕事に転職したいITコンサルタント、ITエンジニアであれば0円無料で利用できる転職エージェントランキングは以下です。
プロジェクトの途中で退職する方法は以下。
5. SAPが使いにくいのまとめ
本記事のまとめは以下の通りです。
- SAPの使いにくさは10年以上使い続けている人も認めている
- SAPが使いにくくても使い続けると専門性のある希少価値が高い人材になるが、仕事が無くなったとき選択肢がなくなる
- SAPが使いにくいのであれば無理して続けなくても他に選択肢はある
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